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2008年02月27日(水) 20時40分

<三浦元社長>カリフォルニア州への移送要求 検察当局毎日新聞

 【サイパン宮川裕章】米ロサンゼルスで81年に起きた銃撃事件で逮捕され身柄拘束されている元輸入雑貨販売会社社長、三浦和義容疑者(60)について、サイパン島(米自治領)の検察当局は27日、三浦元社長をロサンゼルス市警がある米カリフォルニア州に移送するよう求める書面を裁判所に提出した。裁判所は3月3日に審理を開き、移送手続きなどについて元社長に説明することを決めた。検察側は「3日までは移送はない」と話した。

 三浦元社長は、前回と同様、収容者用のオレンジ色のつなぎ姿で現れた。100人近い報道陣が詰めかけ、カメラのフラッシュが光る中もみくちゃにされながら入廷。質問にも答えなかった。

 三浦元社長に不動産があることや妻の年収が高いことなどを、デービッド・ワイズマン裁判官が指摘し、「公選弁護人を付ける資格はない」と告げると、少し落胆した様子だった。

 裁判官と検察官のやりとりの言葉の中で、通訳が「逃亡犯」と訳すと、三浦元社長は「逃亡犯ですか?」と口をはさみ、腰を浮かせるようにして抗議。「(ロス市警から)逮捕状が出ているとは、空港で逮捕されるまで知らなかったし、逃亡などしていない」と主張した。これに対して裁判官は「この場で言う話ではない。あなたに不利になるかもしれないので注意するように」とたしなめた。

 審理は約20分で終了。入廷時に報道陣で混乱したことから、裁判官は最後に傍聴席の報道陣に「本件が重要な事件と知っているが、三浦元社長や担当官に群がって仕事の邪魔をしないように」とくぎを刺す場面もあった。

 3日の審理では、裁判所が三浦元社長に移送への同意、不同意を聞く可能性もあり、三浦元社長が同意した場合はすぐに移送の手続きに入るが、不同意の場合は結論が長引くとみられる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080227-00000135-mai-soci