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2008年02月27日(水) 16時10分

「逃亡してない」詰め寄る三浦容疑者 公設弁護人認められず ロス疑惑産経新聞

 【サイパン=荒井敬介】「ロス疑惑」の銃撃事件で、米自治領サイパン島の検察当局は27日、殺人容疑などで逮捕された会社役員、三浦和義容疑者(60)をカリフォルニア州へ移送することを求める書面を北マリアナ諸島上級司法裁判所に提出した。同裁判所は27日、今後の手続きについて、3月3日に審理することを決定した。

 また、三浦容疑者の弁護人選任に関する審理が27日午前、同裁判所で開かれ、デイビッド・ワイズマン裁判官は「資産状況などを十分に検討したが、公設弁護人を使用する資格はない」と、選任要請を却下した。

 三浦容疑者は25日の審理で「年収は妻のファッションビジネスで3万ドル。私には収入がない」と公設弁護人の選任を希望していた。しかしワイズマン裁判官は、三浦容疑者の資産状況やクレジットカードを使用している点、18歳以下の子供がいないことなどを挙げ、「公設弁護人は貧困で弁護人を雇えない人のための制度で、資格がない」と要求を退けた。

 審理の中で、ワイズマン裁判官は「今回は逃亡犯の身柄引き渡しという特異ケース」と発言。これに対し、三浦容疑者が「私は(ロサンゼルス市警から)逮捕状が出ていることを(身柄が拘束された)1週間前のエアポートで初めて知った。逃亡なんてしていません」と詰め寄る場面もあった。

 開廷前から裁判所前には多くの報道陣が詰めかけた。留置人が着用する蛍光オレンジ色のつなぎ服姿の三浦容疑者は係官に囲まれながら、裁判所正面玄関から入り傍聴席側から入廷。口を真一文字に結び終始無言だった。

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