記事登録
2008年02月26日(火) 11時51分

【ロス市警会見詳報(2)】「2、3年前から(逮捕に)積極的」産経新聞

 1981年にロサンゼルスで起きた銃撃事件で、殺人と共謀罪で会社役員、三浦和義容疑者(60)を逮捕したロサンゼルス市警のリック・ジャクソン捜査官が、25日開いた会見の詳報は次の通り。

写真でみる“疑惑の銃弾”

                     ◇

 −−三浦容疑者は(逮捕状が発行された)1988年以降、ロサンゼルスを訪れたことがあるという報道があるが
 「彼がロスに来ていたかどうかは、私にはわからない。彼の渡米が、不可能であったと言っているわけではないが。逮捕状は88年以降、ずっとシステムの中にあった。そして、私は彼がサイパンに渡航していることを知った。なぜ逮捕状がこれまで執行されなかったのか、その理由はわからない。サイパンには、サイパンの移民・入国管理に関する問題がある。また、サイパンは独自の入管関係の係官を持っている」

 −−三浦容疑者は、逮捕状が発行されたために逃走していたのか?
 「逮捕状は、事件発生の7年後に出されたもので、そのときにはすでに彼は銃撃の前に起きた殺人未遂事件のために日本で収監されていた(ので、逮捕状の発行を知って逃げ出したということではまったくない)。われわれは米国で訴追できるよう身柄の引き渡しを要求したが、結局のところ、われわれは日本の当局と協力し、裁判を日本で行うという結論に達した」

 −−新証拠はあったのか
 捜査官「新証拠についてはコメントしない。だれかが、新証拠はあるということを言っているという報道は目にした。しかし、必ずしもそれが正しいともいえない(正しいともいわないし、間違っているともいわない)。いま言えることは、逮捕状はシステムの中に一貫してあったということだ」

 −−サイパンからの移送の見通しは
 捜査官「わからない。地方検事局は、移送に必要な書類を出す知事局と協議しているが、過去にも同様の移送のケースがあったとしている」

 −−ロス市警が最近、三浦容疑者を聴取したことはあるか
 「聞いたことがない」

 −−どれくらいの期間、あなたは三浦容疑者をつかまえようとしてきたのか
 「ここ2、3年、より積極的になっていた、と言っておきましょう」

 −−積極的になったという理由は?
 捜査官「単に、彼の渡航を知ったからだ。彼はかなりしばしば渡航していることがわかった。その結果、われわれは、われわれへの引き渡しが可能な場所において、彼を捕まえることができる可能性が高くなった」
(3に続く)

【関連記事】
【ロス市警会見詳報(1)】「殺人現場を目撃していた第三者がいた」
【ロス市警会見詳報(3)完】「(新証拠は)必ずしも必要ではない」
20数年前の「ロス疑惑」を彷彿 日本メディアが大挙して押し寄せる
なぜ今?ねらいは?三浦容疑者逮捕、沈黙の市警
三浦容疑者逮捕につなげた捜査班には27人所属 未解決事件が専門

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080226-00000921-san-soci