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2008年02月26日(火) 00時16分

三浦容疑者の保釈認めず ロス市警、近く現地入り中国新聞

 【サイパン(米自治領)25日共同】米ロサンゼルスで一九八一年に起きた銃撃事件で、殺人容疑などにより米自治領サイパン島で逮捕された元会社社長、三浦和義みうら・かずよし容疑者(60)の保釈の可否に関する審理が二十五日午後(日本時間同)、同島の裁判所で開かれ、裁判官は保釈を認めない決定をした。オレンジ色のつなぎ服姿で出廷した三浦容疑者は「このケースは何十年も前のことだ。証拠隠滅や逃亡の恐れもない」と反論した。

 一方、サイパン島の検察当局者は同日、三浦容疑者のカリフォルニア州への移送手続きをめぐり、ロサンゼルス市警の担当官が数日中にサイパン入りする予定であることを共同通信に明らかにした。

 裁判所は二十五日、移送の可否に関する審理の期日を暫定的に三月五日に設定。検察当局者はロス市警の担当官がサイパン到着後、審理の期日が早まり、移送が実施される可能性があるとも述べ、三浦容疑者の身柄に関する法的手続きが本格化する見通しとなった。

 裁判所の審理で検察側は容疑が殺人などであることから、保釈を認めないよう主張。これに対し、三浦容疑者の弁護士は「逮捕は違法」として保釈を求めたが、認められなかった。

 三浦容疑者は今後の担当弁護士について私選ではなく公選を要望した。裁判官は家族の年収などを考慮した上で、最終的に判断を下すと決めた。

 ロス市警は二十四日、三浦容疑者の逮捕に関する記者会見を二十五日午前(日本時間二十六日未明)に開く方針を表明。発生から約二十七年たった銃撃事件の再捜査を開始した経緯や新たな証拠、三浦容疑者の身柄移送などについて言及する可能性がある。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200802260033.html