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2008年02月26日(火) 08時01分

三浦容疑者逮捕 「新証拠あるのか疑問」元弁護人会見産経新聞

 三浦和義容疑者の元弁護人が25日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見し、「(ロサンゼルス市警側に)新証拠が本当にあるのか疑問」と述べ、三浦容疑者も新証拠について「そんなものあるはずがない。何ですか」と話していることを明らかにした。

 会見したのは、弘中惇一郎弁護士と喜田村洋一弁護士。三浦容疑者から「不当逮捕だということを訴えてほしい」と要望を受け、会見を開いた。

 弘中弁護士は「日本の最高裁で無罪が確定している。今さら蒸し返すことはできないのではないか。一事不再理は世界の一定の人権が認められた国の共通ルール」と強調。その上で「米当局から捜査共助の要請が来ても毅然(きぜん)とした態度を取ってもらいたい」と、法務省や警察庁に米側への捜査協力の拒否を要請する意向を表明した。

 FBI(米連邦捜査局)が警察庁に伝えた「新証拠」も「あるのか疑問。あるとしたら、日本の裁判で争われた情況証拠程度のものということはあり得ないが、見当が付かない」と話した。

 両弁護士は逮捕以後、三浦容疑者と計6回、電話で話をした。1回7、8分間で、三浦容疑者は落ち着いた様子で「逮捕は不当」「新証拠などあるはずがない」などと訴えているという。両弁護士が日本での報道内容などを伝えている。

 喜田村弁護士は「三浦さんが今後、起訴されるかどうかも疑問。有罪はない」と指摘し、弘中弁護士は、三浦容疑者が「ロス疑惑」の渦中の人として報道された中で、マスコミを相手取り多数の名誉棄損訴訟を起こして勝訴していることに触れ、「三浦さんは今回の件に関する報道にも関心を持っている」と語った。

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