記事登録
2008年02月26日(火) 08時01分

三浦容疑者保釈認めず ロス市警担当官、近くサイパンへ産経新聞

 【サイパン=荒井敬介】米ロサンゼルスで1981(昭和56)年に起きた銃撃事件で、米自治領サイパン島で逮捕された会社役員、三浦和義容疑者(60)に対する拘置尋問が25日午後(日本時間同)、当地の裁判所で行われ、三浦容疑者の保釈を認めないことを決定した。現地の検察当局もロサンゼルス市警の担当官が数日中にもサイパン入りし、カリフォルニア州への移送に向けた手続きを始める見通しを明らかにした。

 また、当地の裁判所は45日間の留置を可能と決定し、移送をめぐる審理の期日を暫定的に3月5日に設定。検察当局によると、ロス市警の担当官がサイパン到着後、審理の期日が早まり、移送が実施される可能性もある。移送にはカリフォルニア州知事の要請に基づく北マリアナ諸島の知事の同意と、地元裁判所の決定が必要という。

 法廷で三浦容疑者は通訳を介し、「二十数年前の古いケースで証拠隠滅のおそれがない。(逮捕後に没収された)パスポートもなく逃亡のおそれもない。なぜ保釈されないのか」と反論。裁判官は殺人事件では許可されないと指摘した。

 米連邦捜査局(FBI)は日本の警察庁に「新たな証拠を発見した」と伝えてきている。三浦容疑者は「新しい証拠などあるはずもない」としており、ロサンゼルス市警が入手したとされる「証拠」が注目される。ロス市警は25日午前11時(日本時間26日午前4時)から記者会見を行うとしている。

 三浦容疑者は尋問に先立ち、日本外務省の在サイパン出張駐在官事務所の職員と面接。その際、「(事件は)終わったことだ」と話したという。

【関連記事】
「一事不再理に支障なし」 ロス市警会見
三浦和義容疑者を2、3年前から捜査 ロス市警会見
三浦和義容疑者に1988年の逮捕状を執行
「20数年前の古いケース」「なぜ保釈されない」三浦容疑者不満
【主張】ロス疑惑 時効の壁も問われている

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080226-00000073-san-soci