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2008年02月25日(月) 17時49分

三浦容疑者の保釈認めず サイパンの裁判所で審理サンスポ

裁判所の法廷を出る三浦和義元社長は、報道陣に囲まれて混乱し、法廷に戻った=北マリアナ諸島・サイパン島、25日午後2時10分(日本時間午後1時10分)(撮影・鈴木健児)

裁判所の法廷を出る三浦和義元社長は、報道陣に囲まれて混乱し、法廷に戻った=北マリアナ諸島・サイパン島、25日午後2時10分(日本時間午後1時10分)(撮影・鈴木健児)

 米ロサンゼルスで1981年に起きた銃撃事件で、殺人容疑などにより米自治領サイパン島で逮捕された三浦和義容疑者(60)の保釈の可否に関する審理が25日午後(日本時間同)、同島の裁判所で開かれ、裁判官は保釈を認めない決定をした。これを受け、三浦容疑者の身柄に関する法的手続きが本格的に始まった。

 三浦容疑者はオレンジ色のつなぎ服を着用し、落ち着いた様子で入廷。裁判所が保釈を認めなかったことに対し「このケースは何十年も前のことだ。証拠隠滅や逃亡の恐れもない」と反論した。

 一方、日本外務省の駐在官事務所は25日午前、ロサンゼルス市警やサイパン司法当局の手続きに合わせ、東京の本省と連絡を取りながら司法手続きの確認を進めるなど、現地の動きは慌ただしさが増した。

 関係者によると、三浦容疑者は日本で無罪が確定した殺人事件での逮捕に不満を示している。ロサンゼルス市警はカリフォルニア州での取り調べなどを求めるとみられ、当面は身柄の移送時期などが焦点となる。

 カリフォルニア州では逮捕後48時間以内に罪状認否を行うが、逮捕が週末だったこともあり、今後の予定は未定。外務省内には「三浦容疑者があくまで移送を拒否し、サイパンで司法手続きが行われるかもしれない」との見方もあり、現地司法当局などに今後の流れを再確認した。

 三浦容疑者は日本の弁護士と電話で頻繁にやりとりしているもようで、25日午後には東京で弁護士が会見し、今後の対応方針などを明らかにする見通し。三浦容疑者の身柄の扱いなどをめぐる米当局側とのせめぎ合いが活発化しそうだ。(共同)


http://www.sanspo.com/sokuho/080225/sokuho028.html