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2008年02月25日(月) 20時01分

「なぜ保釈できぬ」「裁判の公正を」=三浦容疑者、法廷で反論−サイパン島時事通信

 【サイパン25日時事】「なぜ保釈できない」「公正を求めたい」−。22日の逮捕から3日ぶり。25日午後(日本時間同)、法廷に姿を見せた元会社社長三浦和義容疑者(60)は強い口調で、思い掛けない身柄拘束を批判した。
 米自治領サイパン島南東部のススペ地区にある裁判所。三浦容疑者は裁判手続きが始まる数十分前、建物2階の法廷に入った。裁判官席の方に向かった席で背を丸めて座っている。鮮やかなオレンジ色のつなぎの背中には「DOC」の文字。収容施設の制服ということを示す。
 午後1時半(同午後0時半)に裁判が始まった。保釈の可否を決めるため、裁判官が身上に関する質問を繰り返す。「働いていますか」「ミー(Me)? ノー(No)」「奥さんの年収は」「サーティー・サウザンド・ダラー(3万ドル)」。通訳の男性が日本語で伝えるが、三浦容疑者は時折英語で返答した。
 「20何年前のケース(事件)で証拠隠滅の恐れはない。パスポートもなく、逃亡の恐れもないのになぜ保釈できないのか」。保釈を認められず、身ぶりを交えて反論した。
 国選弁護人を希望し、「私自身に収入はまったくない。奥さんの収入も家庭を維持するだけで精いっぱいだ」と主張。裁判の中で検事局の担当者と裁判官とのやりとりが通訳されないことを指摘し、「公正を求めたい。僕自身、裁判で何が進行しているのか分からない」と語気を強めた。 

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