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2008年02月25日(月) 02時33分

<三浦容疑者>疑惑の現場・ロス駐車場跡、草茂りゴミ散乱毎日新聞

 【ロサンゼルス國枝すみれ】生い茂る雑草、散乱するゴミ。米ロサンゼルス市警に逮捕された三浦和義容疑者(60)の妻一美さん(当時28歳)銃撃事件の現場を23日、訪れた。発生から27年。あたりは様変わりし、歳月の経過をうかがわせた。 

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 事件直後に撮影された写真と地図を頼りに現場へ向かう。ロサンゼルスの官庁街からわずかの距離。高速道路「ハーバー・フリーウェイ」と側道の間に、銃撃現場の駐車場跡はあった。「三浦容疑者逮捕」の一報で、日本の報道陣が多数駆けつけていた。

 当時と同じ建物が今も高速道路の向こう側にあり、写真を参考に建物と高速道路の位置関係から、駐車場の大体の位置が推測できる。駐車場だった場所はコンクリート部分が一部残るが、大部分は土手から伸びた雑草に覆われていた。駐車禁止の看板が立てられ、車は止められない。盛り土にはフェンスが張りめぐらされているが、一部が壊されており、ホームレスが居住。周囲にはゴミが散乱していた。

 商店は一軒もない。発生当時から「観光客など近寄らない場所だった」といわれたが、それは今も同じ。人通りはほとんどなく、夜間は危険な地区だ。

 81年11月、一美さんは、この駐車場で頭を撃たれ、昏睡(こんすい)状態となり、約1年後に死亡。三浦容疑者は足を撃たれて負傷した。

 東250メートルの電気水道局ビルの8階で働く複数の職員が三浦元被告が倒れ込むのを目撃していた。職員はこの駐車場で車上荒らしが多発していたため、窓から駐車場をよく見ていたのだという。電気水道局ビルは現存していた。

 しかし、現場との間にも巨大ビル2棟が建ち、当時のように電気水道局ビルから駐車場だった場所全体を見下ろすことはできない。

 銃撃事件の3カ月前に起きた一美さん殴打事件が起きたホテルは昨年12月、非日系企業によって買収され、名称も変更されている。

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