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2008年02月25日(月) 15時31分

<生活保護詐欺>全盲装い5年で200万円、男逮捕 札幌毎日新聞

 全盲を装って札幌市から生活保護費の一部をだまし取ったとして札幌南署は25日、札幌市南区石山1の8、無職、丸山伸一容疑者(50)を詐欺容疑で逮捕した。03年から不正受給しており、詐取総額は少なくとも200万円に上るとみられる。

 調べでは、丸山容疑者は障害がある場合に受給額が加算される制度を悪用。目が見えるのに「視覚障害1級(全盲)」の認定を受け、07年11月〜08年2月の4カ月間で市から受給した生活保護費のうち、障害加算額と重度障害加算額の計16万4920円をだまし取った疑い。容疑を認めているという。1カ月の受給額約15万5000円のうち約4万1000円が加算分だった。

 丸山容疑者は同市中央区の眼科医に「視神経炎」で「ほぼ全盲」と診断され、市が99年4月に障害認定した。98年4月から生活保護を、03年10月からは加算分も受給し始めた。

 07年6月までの1年間で、同署に「車にひき逃げされた」などと相談。全盲のはずなのに、同年2月に「赤い車が逃げた」などと不審な証言をしたため、同署が捜査を始めた。

 同10月に運転免許証を更新した際、「両目で0.7以上、かつ片目が各0.3以上」という視力レベルを通過。「両目の視力の和が0.01以下」という視覚障害1級の要件を満たしていなかった。

 同市の上田文雄市長はこの日の記者会見で、「医療機関が正しい診断を行うのが第一だが、市も民生委員やケースワーカーと密接に連携して生活保護受給者の実態をチェックできる態勢を取らなければならない」と話した。【坂井友子】

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