【ロサンゼルス２３日共同】１９８１年に米ロサンゼルスで起きた銃撃事件で妻を殺害したとして殺人と共謀の容疑で米自治領サイパン島で逮捕された会社役員三浦和義容疑者（６０）は、サイパン国際空港での出国審査でパスポートを提示した際、身元を確認した出入国係官の通報で警察に逮捕されていたことが２３日、サイパンの空港警察当局者の話で分かった。
拘束された三浦容疑者は「困惑し、疲れた」（別の空港警察関係者）様子だったという。日本の関係者によると、執行されたのは８８年に米司法当局が取った逮捕状だったという。ロサンゼルス市警は同容疑者を移送する手続きをサイパンの当局とともに進めているもようだ。
カリフォルニア州では、容疑者は逮捕後４８時間以内に裁判官の前に出頭し、罪状認否を行うが、サイパンで拘束されている三浦容疑者がいつ移送されるかは不明。 一方、日本外務省のサイパン出張駐在官事務所の領事は２４日午後、三浦容疑者と面会した。同事務所は、三浦容疑者が拘束された２２日、検察当局から「（同容疑者は）面会を望んでいない」と説明を受けたが、「邦人保護の観点から、本人の意向にかかわらず事実確認する必要がある」として面会を求めていた。