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2008年02月24日(日) 00時18分

蘇った「疑惑」の記憶 三浦元被告逮捕産経新聞

 疑惑の銃弾−。20年以上も前に日本中が大騒ぎした事件が、米国で急展開した。サイパンで三浦和義元被告(60)が逮捕されていたことが23日、明らかになった。「一美さん銃撃事件」で三浦元被告はすでに日本で無罪が確定している。突如、蘇(よみがえ)った「ロス疑惑」の記憶に、日本の関係者らは異口同音に驚きを口にした。
 捜査にかかわった多くの元警察官らは「そんな報道があるのかもしれないが、何も言えない」「思い出に強く残る事件だが、もう昔の話」と、驚きを口にした。
 ただ、別の関係者は「銃撃事件の捜査をあきらめずに続けている米国の捜査官がいると聞いていた。この事件は終わっていないと思っていた」と、日米の捜査関係者がいまだに連絡を取り合っていることを示唆した。
 関係者らが最も驚いているのが、日本で無罪が確定した事件で、米国が三浦元被告を逮捕したという点。
 元最高検検事の土本武司・白鴎大法科大学院長(刑事法)は「法理論的にはあり得るが、最近は刑事司法の国際化の中で、ある国で裁判を受けた事件は別の国では立件しない流れがある。信じられないことで、何か別の大きな事件に関与しているための逮捕といったことも考えられる」と特異性を指摘した。
 日本の裁判で三浦元被告の主任弁護人だった弘中惇一郎弁護士は、「日米両当局が協議し、その結果として日本で捜査することが決まり、逮捕・起訴され、無罪が確定した。その経緯を考えると、このようなことは許されない。日本政府は国民の人権を守るべく、きちんとした対応をする必要がある」と話した。
 一連の裁判を取材したジャーナリストの佐木隆三さんは、「驚いている。ロス疑惑当時に『私は無罪なんだ』という訴えがあったことを覚えている。なぜ今、アメリカの司法当局が逮捕に踏み切ったのか。何か根拠や狙いがあるはずで、それが早く明らかにされるべきだ」と話している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080224-00000900-san-soci