記事登録
2008年02月24日(日) 00時18分

三浦和義容疑者をサイパンで逮捕 81年の妻殺害容疑でサンスポ

 米ロサンゼルス市警は23日、1981年にロサンゼルスで妻を殺害したとして、殺人などの容疑で三浦和義容疑者(60)が米国自治領のサイパン島で22日午後逮捕されたと発表した。米紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)は23三日、ロサンゼルスで裁判を受ける可能性があると伝えた。日本の政府関係者も逮捕を確認した。

 米国の法律では殺人罪の時効はない。市警によると、ロサンゼルス市警の長期未解決事件の捜査班は、容疑者がサイパン島を訪れるとみてグアムとサイパンの当局と捜査協力。容疑者は同島の空港で逮捕された。

 市警などはサイパン当局に容疑者の身柄引き渡しを求めているが、発表によると、移送手続きは未定。

 外務省のサイパン出張駐在当局者は23日、邦人男性1人が成田行きの便に乗る前に空港で拘束されたと述べたが、容疑者かどうかは確認していない。外務省によると、出張駐在官事務所の職員が週明けに男性と面会し、支援が必要か聞くという。(共同)

◆ロス事件当時の坂口勉・元警視庁捜査一課長

「ただただ、驚いている。事件の解明に向け、米国の捜査当局に頑張ってほしい」

■ロス銃撃・殴打事件

 1981年11月、米国ロサンゼルス市内で三浦和義容疑者の妻一美さんが頭に銃撃を受け、約1年後に死亡、一緒にいた三浦容疑者も左足に重傷を負った。84年、週刊文春の連載「疑惑の銃弾」をきっかけにマスコミが保険金殺人疑惑として報道。警視庁は85年9月、銃撃事件の3カ月前に一美さんがロス市内でハンマーのようなもので殴られけがをした殴打事件の殺人未遂容疑で三浦容疑者らを逮捕。88年11月に東京地検が銃撃事件の殺人罪で起訴した。殴打事件は98年9月、三浦容疑者の実刑判決が確定し、01年1月に刑期満了。銃撃事件は一審で無期懲役だったが、二審は逆転無罪に。最高裁も03年3月に検察側の上告を棄却し、無罪が確定した。


http://www.sanspo.com/sokuho/080223/sokuho089.html