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2008年02月24日(日) 22時51分

「留置場に毛布がない」 三浦容疑者から弁護士に電話産経新聞

 「何とかしてほしい」「留置場に毛布がない」。三浦和義容疑者の弁護人を務める弘中惇一郎弁護士は24日、サイパンで逮捕された三浦容疑者から2度国際電話があったことを明かし、三浦容疑者の現在の様子を報道陣に説明した。

【関連フォト】三浦和義容疑者と一美さん

 電話があったのは24日昼前で、いずれも自宅にかかってきたという。

 三浦容疑者は取り乱した様子はなかったが、弘中弁護士は「(留置場では)セメントのボックスの中に入れられて、やっぱり辛いようだ。1日目は毛布さえなかったと(言っていた)。日本の留置場よりはかなり劣悪な感じだ」と説明する。

 電話では弁護方針について打ち合わせも行われ、三浦容疑者からは「向こう(米国)で動ける弁護士と一緒に活動してほしいということだった」と話した。

 弘中弁護士によると、今後はこれまで三浦容疑者を支えた弁護団を中心に、カリフォルニア州の弁護資格を持つ経験豊富な弁護士を現地で探す方針だが、弘中弁護士本人がサイパンに行く可能性は、「いつロスに移送されるかわからない状態で今行っても仕方がない」と否定した。

 また、弘中弁護士は三浦容疑者に、海外に出ると拘束される可能性を伝えていたと説明。「向こう(米国)でも刑事手続きを始めたわけだから、それがいつどうやって終わったのかということもはっきりしないため、行かない方がよいのではという気はしていた」と話したが、三浦容疑者には特別な危機感はなかったという。

 しかし、事件から30年近くたってからの逮捕には、「あってはならない不当なことだ。前の刑事事件の時に日本とアメリカの捜査当局が連絡しあっていたことを含めて言えば、ダブルでやるのはおかしな話」と指摘した。

 万引事件を起こし、昨年4月には神奈川県警に逮捕されている三浦容疑者。25日には横浜地裁小田原支部で公判に出廷する予定だったが、弘中弁護士は「影響はあるに決まっている。被告人質問ができないのだから」と話した。

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