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2008年02月23日(土) 21時50分

<三浦元被告>米捜査当局が新証拠つかむ? 専門家の見方毎日新聞

 ロス銃撃事件で日本で無罪が確定した三浦和義元被告(60)が休暇中のサイパンで逮捕された。日本の憲法は、一度無罪とされた行為について再び刑事責任を問うことはない「一事不再理」の原則を掲げている。日本人が外国で事件を起こし、その国の法律で裁かれる場合は、この原則は適用されないが、実際に立件されるのは極めてまれで、専門家も「聞いたことがない」と驚く。

 前田雅英・首都大学東京法科大学院教授(刑事法)は「米国の捜査当局も、三浦元被告の無罪が確定したことは当然知っている。それでも逮捕したのは、日本の裁判では出てこなかった有力な証拠を握っている可能性が高い。ロス市警が日本の警察と太いパイプを持っているとも考えにくく、独自の捜査を続けていたのだろう」と分析する。

 事件が20年以上前に起き、日本では殺人罪の時効(15年)が成立している。この点についても、前田教授は「日本にいる期間を『国外への逃亡』とみなすなどして、時効の問題はないと判断しているのは間違いない」と話す。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080223-00000105-mai-soci