記事登録
2008年02月23日(土) 14時40分

飛鳥国営公園不正入札、業者「国交省技官らに50万円ずつ」読売新聞

 国土交通省の国営飛鳥歴史公園事務所(奈良県明日香村)発注工事での競売入札妨害事件で、大阪地検特捜部に競売入札妨害(偽計)容疑で逮捕された当時の所長でキャリア技官の同省企画専門官・高松正彦(43)、同省出身で独立行政法人「都市再生機構」部長・上島晃嗣(こうじ)(52)の両容疑者に対し、落札業者が「50万円ずつ渡した」と供述していることがわかった。

 特捜部は、2人が謝礼として受け取った可能性もあるとみて、収賄容疑での立件も視野に入れて捜査する。

 調べなどによると、高松容疑者は2003年4月に同事務所長となり、05年7月に入札する防災工事の予定価格を決定。

 工事を指名競争入札で落札した同県高取町の建設会社「槙峯建設」社長・槙峯和也被告(67)(競売入札妨害罪で起訴)は「高松容疑者から予定価格を聞いた」と認めた上で、入札1週間前で異動した高松容疑者に「餞別(せんべつ)」名目で50万円を渡し、上島容疑者にも50万円を渡したと供述している。

 特捜部は、上島容疑者が槙峯被告から依頼され、面識があった高松容疑者に対し、予定価格を槙峯被告に教えるよう働きかけたとみている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080223-OYT1T00387.htm