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2008年02月22日(金) 11時53分

堀江被告、改めて全面無罪主張 ライブドア事件控訴審朝日新聞

 ライブドアの連結決算を粉飾したなどとして証券取引法違反の罪に問われ、一審・東京地裁で懲役2年6カ月の実刑判決を受けた元社長の堀江貴文被告(35)の控訴審が22日、東京高裁(長岡哲次裁判長)で始まった。堀江元社長側は改めて全面的に無罪を主張。検察側は控訴棄却を求めた。新たな争点はほとんどなく、判決は今夏にも言い渡される見通しだ。

東京高裁に入る堀江貴文被告の弁護団=22日午前、東京・霞が関で

 元社長の弁護人は「一審判決は、公判前整理手続きで争点となっていなかった投資事業組合(投資ファンド)の脱法性の判断から実刑判決を導いており、法令違反だ」と控訴趣意書を読み上げた。「元社長には脱法目的や故意はなかった」とし、不正の認識はなかったと訴えた。

 また、堀江元社長側は、元社長が元取締役の宮内亮治被告(40)=控訴中=らから、不正の核心部分について伝達を受けたとされる会議そのものの存在を否定するため、新たに当時のライブドア社員を証人として採用するよう求めた。

 一審で、検察側は、この会議をはじめとする様々な場面で「堀江元社長に不正の伝達をして了解を得た」とする証言を宮内元取締役ら元側近から次々と引き出し、当時の状況を再現。判決は元取締役らの証言に信用性があると判断し、実刑判決を言い渡した。

 控訴審で、堀江元社長側は新たな証人への尋問を通じて会議の存在を否定し、検察側の立証の支えになっている宮内元取締役らの証言に信用性がないことを示そうとしているとみられる。

 堀江元社長と同様に一審で実刑判決を受けた宮内元取締役、会計士の久野太辰被告(43)の控訴審も今夏までには始まる見通し。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0222/TKY200802220120.html