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2008年02月22日(金) 23時04分

消費期限切れ弁当、1年以上前から販売 JR東海子会社朝日新聞

 JR東海道新幹線の駅などで弁当を販売している「ジェイアール東海パッセンジャーズ」(東京都中央区)は22日、社内規定の消費期限を偽った商品を1年以上前から販売していたと発表した。21日に販売した商品計1万5900食では、製造から14〜18時間としている消費期限を最大で5時間30分偽って表示していた。今のところ健康被害の報告はないという。

会見では消費期限を誤表示していた弁当やおにぎり、サンドイッチが公開された=22日午後7時31分、大阪市北区で

消費期限が偽られていたJR東海の子会社製の弁当=東京都千代田区で

 表示を偽っていたのは、「特製幕之内御膳(ごぜん)」「大漁御膳」「日本の味博覧」などの弁当や、サンドイッチ、おにぎり。東京—新大阪間の主要駅や車内などで販売されている。同社はJR東海の子会社で、同新幹線関係先での販売シェアは約75%。

 パッセンジャーズは消費期限について、弁当が製造から14時間、サンドイッチとおにぎりは18時間と定めている。だが、時間内に製造できない量の注文を受けると、製造開始時間を早めて商品を作り置きしていた。このような商品にも正規の時間に作った商品と同じ消費期限シールを張っていたという。不正は東京工場(東京都江東区)で1年以上前から始まった。

 記者会見した建守(たてがみ)猛社長によると、東京工場の不正を告発する匿名の通報が21日にあった。同日中に大阪、名古屋にある計3工場でも不正があり、4工場で製造した計約5万食のうち1万5900食の消費期限偽装が判明。だが、「健康上の問題はないと判断した」(建守社長)として、売れ残りを回収しなかった。また、社内規定の順守徹底を指示したとして、今後も販売を続けるという。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0222/TKY200802220293.html