倒産しても前払い金は返します——結婚相手紹介大手のツヴァイ（東京）は、２１日から前払い金の分別管理を始める。万が一倒産した場合、まだ使われていない分を会員に返金する。契約時にまとまった費用を払う「前払いビジネス」への消費者の不安が高まっており、同社は「安心」を売り物にしたい考えだ。
前払いビジネスを巡っては、英会話教室ＮＯＶＡが倒産し、未使用分の受講料が返金されずに社会問題となった。経済産業省によると、結婚相手相談や語学ビジネスの業界で、分別管理の導入は珍しいという。
ツヴァイは、月々の情報提供料とは別に、入会時に１年間の「活動サポート費」として会員から１６万９５００円（標準コース）を受け取っている。同社は２１日、会員約４万人から受け取った前払い金の未使用分２億６０００万円を、三井住友銀行に信託する。
倒産した際は、会員を代表して受益者代理人（弁護士）が、信託された前払い金の全額を受け取り、各会員に返金する。会員数と会員ごとの未使用分額は半年に１度チェックし、信託金額を見直す。
結婚相手相談や語学教室などは、特定商取引法で消費者保護を目的に契約ルールが定められており、前払い金を分別管理しているかどうか、パンフレットや契約書に記載するよう義務づけられている。ただ、実行は業者任せのため、分別管理は進んでいないのが実情だ。 アサヒ・コムトップへ
http://www.asahi.com/business/update/0221/TKY200802200438.html