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2008年02月21日(木) 23時09分

<防衛汚職>帯広施設支局の元幹部ら逮捕 200万円贈収賄毎日新聞

 防衛施設工事の入札を巡り、建設業者に便宜を図った見返りに現金200万円を受け取ったとして、道警捜査2課は21日、元防衛施設庁帯広防衛施設支局課長補佐、曽我部真(55)=防衛技官、現防衛省沖縄防衛局課長補佐=と網走管内美幌町、山中建設社長、山中保男(43)の両容疑者を収賄と贈賄容疑でそれぞれ逮捕した。2人は容疑を認めているという。

 調べでは、曽我部容疑者は帯広勤務時の06年3月に行われた陸上自衛隊遠軽駐屯地内の機材保管庫新設工事の指名競争入札で、予定価格(約7200万円)を山中容疑者に教えた謝礼として200万円を受け取った疑い。

 入札には道内から10社が参加。山中建設は約6800万円で落札し、落札率は93.61%だった。同社はこれ以外にも、04年11月の航空自衛隊網走分屯基地の施設建設工事を約7300万円(落札率98.28%)で落札しており、道警は不正がなかったか追及する。

 曽我部容疑者は76年、防衛施設庁に採用された。03年4月〜06年7月、帯広防衛施設支局土木課課長補佐として、工事の積算や設計、監督を担当。同月末に那覇に異動した。

 帯広防衛施設支局は07年9月に防衛省に統合された札幌防衛施設局(現北海道防衛局)の出先機関。道東地方の防衛施設の建設や管理、防衛装備品の調達を担当していた。

 民間信用調査機関によると、山中建設は64年設立。07年3月期の売上高は約7億円で、地元では中堅クラス。【水戸健一】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080221-00000171-mai-soci