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2008年02月21日(木) 14時21分

そして冷凍食品売り場には誰もいなくなったオーマイニュース

 中国のギョーザ事件が発覚してから10日くらい後の夕方、私は近所のスーパーに出掛けてみた。生鮮食料品や一般の食料品、雑貨コーナーにはいつものようにたくさんの買い物客がいて、わりと活気づいているとさえ思った。

 しかし、冷凍食品コーナーに行けばどうだろう。

 なんと写真のように、誰ひとりお客さんがいなかった。そして売り場の片隅には「当店では毒物混入の疑いのある商品は一切撤去しました」という張り紙がされていた。

 消費者はニュースや情報にとても敏感なのだなと感じた。ガソリンや灯油の値上げや商品が品薄の場合は買い控えするケースは少なくないが、いざ健康被害の可能性があるともなれば話も違ってくるだろう。

 牛海綿状脳症(BSE)の問題の際は、「どうせ今わかったところで、すでに体内に入ってしまっていて手遅れだよ」という声も聞こえてきた。しかし今回の場合、健康被害がすぐに現れて、重篤であること。子どもたちやだんなに持たせるお弁当の具材も、冷凍食品を利用していた方も多かったのではないかと思う。だが、いくら日々けんかばかりのだんなの弁当でも健康に気を遣い、別の加工品や手作りの品物に変えているというのが現状ではないのだろうか。

 日本人の風潮として「のど元過ぎれば……」というようなことがありそうだが、原因の特定が遅れていて、かなりのインパクトもあった事件だけあって長期化も懸念される。

(記者:八重柏 治)

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