記事登録
2008年02月21日(木) 11時07分

<日教組会場拒否>東京・港区がプリンスホテル聴取毎日新聞

 グランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)が裁判所の決定に反して日本教職員組合(日教組)の会場使用を拒否した問題で、ホテルを監督する港区は21日、旅館業法違反の疑いで支配人らを事情聴取した。同法は悪質な事業者への営業許可取り消しや営業停止処分を定める。区は「今後も聞き取りを重ねて判断する」という。

 同法は、伝染病感染や賭博など違法行為の恐れがある客などを除き、宿泊を拒んではならないと定める。違反者には行政処分や罰金5000円以下の刑事処分がある。

 同ホテルは昨年5月、教育研究全国集会を予定する日教組と結んだ集会会場使用契約を「右翼団体の街宣活動で近隣住民や宿泊客に迷惑がかかる」として11月に破棄。集会参加者190室の宿泊予約も取り消した。先月30日までに東京地裁と高裁が使用を認める判断を示したが、受け入れなかった。

 聴取を受けた小山正彦総支配人は報道陣に「ホテルの安心と安全を守る責任があり、法には抵触しないと考えている」と語った。

 都内では同法による行政・刑事処分の例はないが、04年3月、ハンセン病元患者の宿泊を拒否した熊本県のホテルが刑事処分を受けている。【杉本修作】

【関連記事】 日教組会場問題:教研・全体集会を中止、史上初 ホテル、拒否崩さず
【関連記事】 日教組:宿泊拒否問題で舛添厚労相「旅館業法違反の疑い」
【関連記事】 教研集会:使用拒否したホテル側の抗告を棄却 東京高裁
【関連記事】 日教組会場問題:拒否のホテルに謝罪などを要請
【関連記事】 日教組会場問題:集会参加の宿泊予約も拒否 プリンスホテル、190室分

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080221-00000040-mai-soci