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2008年02月20日(水) 07時50分

融資審査で疑問指摘 和歌山県の債権放棄問題産経新聞

 和歌山県が融資した中小企業高度化資金のうち約26億円を債権放棄する問題で、22億4000万円が焦げ付いた協業組合への融資について、平成14年度の包括外部監査で審査の妥当性を疑う意見をつけていたことが19日、わかった。しかし、仁坂吉伸知事は同日の記者会見で「審査はちゃんとやっていた」と述べ、融資そのものに問題はなかったとの考えを示した。

 公認会計士が実施した包括外部監査報告書によると、7、8年度の紀の川市の協業組合への融資について、「元金償還の翌年度から延滞が発生しており、事業計画の評価などが適切に行われていたか疑問が残る」と指摘していた。

 また、組合が豆腐工場建設のために購入した土地と建物の平均取得額が非常に高額としたうえで、「購入先は組合関係者の親族の経営する会社だった」と不透明さを強調し、「返済能力の分析など審査が十分だったか疑問」と結論付けていた。

 一方、高度化資金とは別に、県が中小事業者に融資した設備近代化資金で、債務者に債務承諾書を提出させるなどの対応をしなかった結果、90件計2億1000万円の債権の時効が成立したことが判明した。このうち債務者の申し立てにより1380万円の債権が消滅したほか、4430万円については回収の見込みがないとして債権放棄を決定。残りの約1億5000万円についても回収がほとんど見込めない状況という。

 仁坂知事は「昭和38年以来、債権管理をほったらかして回収不能に近い状態になった。県庁全体の責任であり、申し訳ありませんでした」と頭を下げ陳謝した。県は過去の同資金担当の管理職のうち、在職中の4人を18日付で口頭注意処分にした。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080220-00000053-san-l30