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2008年02月20日(水) 11時25分

<新銀行東京>再建計画を発表 都の400億円追加出資柱に毎日新聞

 東京都が1000億円を出資して開業し、経営不振に陥った新銀行東京(本店・千代田区)は20日、都から400億円の追加出資を受けることを柱にした再建計画を発表した。店舗削減なども進め、11年度での単年度黒字化を目指す。また、昨年6月まで代表執行役を務めたトヨタ自動車出身の仁司泰正氏(67)ら旧経営陣への刑事責任追及もあり得ることを示唆した。

 再建計画では、08年度に営業拠点を現行の6店舗から1店舗に集約。人員も450人から、12年3月末までに段階的に120人に削減する。そのうえで、今後10年間で約1兆円規模の新規事業を実行。▽ニュービジネスへの重点的支援(200億円)▽事業意欲が高い既存顧客等への継続的な支援(400億円)−−などの内容だ。

 10年度に収支均衡、11年度に8億円の黒字を見込む。会見した経営トップの津島隆一代表執行役は、「3年間で蓄積したノウハウや反省点を生かして堅実な計画を作成した。再建に全力を尽くしたい」と話した。

 新銀行は石原慎太郎知事が03年4月の知事選で公約し、中小企業支援を目的として05年4月に開業。原則無担保・無保証で融資したため、焦げ付きが多発し、07年9月中間決算では936億円の累積赤字を計上している。【木村健二】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080220-00000032-mai-bus_all