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2008年02月19日(火) 11時43分

写真集のわいせつ性否定 最高裁、2審覆す異例判決東京新聞

 男性器などを撮影した米国の写真家、故ロバート・メイプルソープ氏の写真集が、輸入禁止のわいせつ物にあたるかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(那須弘平裁判長)は19日、わいせつ性を否定した。

 わいせつ性を認め輸入禁止を妥当とした2審東京高裁判決を破棄、輸入を認める判決が確定した。

 文書や図画をわいせつと認定した2審判決を覆す判断は極めて異例。同氏の別の写真集をめぐる訴訟で、1999年の最高裁判決はわいせつ性を認めているが、この時と同じ写真が一部使われている今回の写真集では正反対の結論になった。

 原告は東京の出版社社長浅井隆さん(52)。

 高裁判決によると、浅井さんは1994年、メイプルソープの写真集「MAPPLETHORPE」を国内で出版。99年にこの写真集を持って渡米し、帰国時に再び持ち込もうとしたが、成田税関で輸入禁制品と判断された。

(共同)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008021990114353.html