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2008年02月18日(月) 11時31分

赤字第3セクターになお税金投入 神戸市平成20年度予算産経新聞

 神戸空港と関西空港を結ぶ高速船「ベイ・シャトル」を運航し、164億円の累積赤字を抱える神戸市の第3セクター「海上アクセス」社に対し、神戸市が船舶購入の貸付金などとして計約5億9000万円を来年度予算案に計上することが18日、分かった。黒字化のめどが立たない3セクに、さらに税金を注ぎ込む甘い予算に批判も出そうだ。

【写真特集】どうなる?神戸空港

 神戸市によると、船舶維持費などで計1億9600万円。さらに船舶1隻のリース契約を解除し、購入費として3億9300万円を無利子で貸し付ける。「1年間で1700万円の収支改善ができる」と踏んでいる。
 同事業をめぐっては19年度も船舶維持費などで2億円以上を補助したが、昨年4月から10カ月間の利用者数は約26万人。目標にしている年間41万人の達成は絶望的で、業績回復の兆しはない。
 同市が18日発表した平成20年度当初予算案は総額1兆8382億円で、一般会計は7271億円(前年度比0・4%減)で4年連続のマイナス。特別会計は1兆1111億円(同8・0%減)で、全体では前年度比5・1%減となった。
 阪神大震災から13年が過ぎ、減少傾向にある震災関連事業費は新長田駅前再開発や土地区画整理など計154億8400万円で前年度比約35億円の減となった。平成17年度決算で24%と全国の政令指定都市で最悪だった実質公債費比率は19%台になる見通しで、依然として起債には国の許可が必要となる。

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