記事登録
2008年02月18日(月) 00時00分

[番外編]冬だ!苗場だ!ユーミンだ!読売新聞

 すっかり冬の名物として定着しているユーミンさんのコンサート、「SURF&SNOW in Naeba」が13日、新潟・苗場プリンスホテルで記念すべき通算200回を迎えた。今回は番外編として、その模様をお伝えする。

節目の200回公演「何があっても続けます!」

ポニーテールにサブリナパンツと、オールディーズ風ファッションで登場。ファンも総立ち。撮影=菊地英二

 1972年のデビュー以来、数々のヒット曲を世に送り出してきたユーミンさんが、81年から新潟県南魚沼郡湯沢町の同ホテルで続けているリゾートコンサート、「SURF&SNOW in Naeba」は、今年で29年目となり、述べ観客動員数は23万人を超える。

 コンサート期間中はホテルのラウンジでユーミンさんの「サーフ&スノウ2009」「BLIZZARD2009」などと名付けられたオリジナルカクテルが楽しめたり、ゲレンデのBGMもユーミンさんの曲が流れたりと、苗場はユーミンさん一色だ。


13日夕方に行われた、ゲレンデライブ。撮影=菊地英二

 13日の夕方には200回公演を記念して、ゲレンデ中腹に設置されたステージで「バレンタインライブ」が開催され、最前列に陣取ろうと、朝から並ぶ熱心なファンもいた。その日の東京は春一番が吹き、初夏のような陽気だったが、苗場は例年より暖かいとはいえ、夜のゲレンデは冷える。トーチでステージを照らし、約1300人のファンを前に「VALENTINE’S RADIO」など4曲を披露。「ライブは去年の苗場以来、1年ぶり」ということで、ユーミンさんもファンも、”本番”のライブに備え、ちょっとした準備運動になったようだ。

 元々アフタースキーを楽しむというコンセプトのため、コンサートは午後9時過ぎに始まり午前0時ごろまで行われる。開始当初は、ホテル内のレストラン「ワールドカップロッジ」を使用し、収容人数はわずか100人ほどだったとのことだ。


「恋人はサンタクロース」では、曲にあわせ観客も飛び跳ねたり、両手を上げたりと息もぴったり。撮影=菊地英二

 12回目からは、会場を約1400人収容できる「ブリザーディウム」に移したが、それでも通常のアリーナクラスのコンサートホールとは比べ物ならないほど、ライブハウスのようにステージが近い。「ユーミンちゃん!」と客席から呼びかければ、手を振って応えてくれる距離だ。しかも、めったに演奏しない曲も歌ってくれるとあって、長年に渡って通いつめるファンも多い。

 60年代風ファッションとガレージをイメージしたというステージで、8公演行われたが、セットリストが2パターンあり、さらにファンを楽しませた。1曲目はピンクのドレス姿で登場したユーミンさんがしっとりとした大人の雰囲気で「この愛にふりむいて」を歌った。そしてユーミンさんの弾き語りをはさんで行われた、恒例のリクエスト大会では、抽選で選ばれた3人の幸運なファンをステージに上げ、ファンとのユーミンさんとの軽妙なトークを繰り広げ、たっぷり交流を楽しんだ後、荒井由実時代の名曲「航海日誌」などレアな曲をすぐ隣で歌ってくれた3人には「松任谷由実 苗場プリンスホテル特別支配人」と書かれた名刺(裏はリフト券)を贈られ、さらに記念撮影もしてくれるという、ファン垂ぜんのサービスがあった。


ホテルのロビーには、「yumiyoriな話」の花輪を発見!POPSTYLE非モテ編集長が発注したとのこと。

 このコンサートの定番ソングで、ユーミンさんが苗場をイメージして作ったという「BLIZZARD」が、終演のアナウンスが流れた後の、何度目かのアンコールで歌われた。コンサート会場「ブリザーディウム」もこの歌にちなんで命名されている。200回を記念した特別なセレモニーはなかったが、最後に感慨深げに「何があっても続けます!」と力強くコメントしたユーミンさんに、ファンからも盛大な拍手が送られた。時計の針が12時を回るころ、キーボード奏者、武部聡志さんの伴奏で「青いエアメイル」を歌い、夢のようなひと時が終わった。

 ユーミンさんは、4月8日にファン待望の3年ぶり35枚目のオリジナル・アルバム「そしてもう一度夢見るだろう」をリリースし、4月10日のよこすか芸術劇場をはじめ、に全国33都市で、”松任谷由実 コンサート・ツアー2009 TRANSIT”を行う。

◆POP STYLE動画<苗場編>はこちら

(ヨミウリ・オンライン)

    ご感想、対談ゲストのリクエストはこちらへ popstyle@yomiuri.com
プロフィル
松任谷由実  (まつとうや・ゆみ)
シンガー・ソングライター。1972年デビュー。
「卒業写真」など、長年愛され続ける曲を世に送り出す。90年のアルバム「天国のドア」は、日本人初の200万枚超えの売り上げを記録した。「松任谷由実・オフィシャルサイト」はこちら

http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/yumiyori/20090218yy01.htm