記事登録
2008年02月18日(月) 00時00分

自宅警備員(じたくけいびいん)読売新聞


絵・唐沢なをき/文・唐沢よしこ

 自宅警備員とは、自宅にずっといる人をさすネットスラングですワン。2ちゃんねるなどのネット掲示板から生まれた言葉と思われます。

 ニートの人や引きこもっている人々が、働かない言い訳のギャグとして自宅警備員という言葉を使うようになり、目にすることが増えました。

 「ずっと家にいるけど働いてないわけじゃない。自宅警備の仕事をしてるんだよ。ただ夜更かしして、ネットで遊んでいるわけじゃない。自宅の警備の合い間に掲示板に書き込みしてるんだよ」

 といった具合ですワン。まあ、匿名掲示板で語られている場合は、本当に無職の方々がそう言っているのかもわからないんですけれどね。褒め言葉的なニュアンスはなく、自嘲的に使う言葉なので「うちの子に聞いたんですけど、お宅の息子さん、自宅警備員やってらっしゃるんですって?」なんて言ってしまうと非常に気まずい空気が流れます。本当にこういう職業があるわけではありませんので、ご注意を。

 最近、元ライブドア社長の平松庚三氏が「自宅警備員」と書かれたTシャツを着てメディアに登場したりしましたが、自宅警備員の肩書きを使う人は必ずしも働いていないわけではありません。自宅でネットビジネスを行っている人、株の売買で生計を立てているデイトレーダーやブログのアフィリエイト広告で収入を得ている人も、自宅警備員を名乗ることがあるようです。

 かくいう僕も元々は自宅警備をするべく今の家にやってきたはずなんですが、ご主人様方の要望で愛玩動物として可愛がられるのが本業になっております。ワフンワフン。

http://www.yomiuri.co.jp/net/column/yougo/20080218nt0f.htm