記事登録
2008年02月17日(日) 00時00分

平川食品、社長ら陳謝読売新聞

「会社ぐるみ」は否定

 盛岡市の豆腐メーカー最大手「平川食品」が、盛岡市、矢巾町の2工場で下水道メーターを操作し、下水道料金をごまかしていた問題で、同社の平川真人社長(65)は16日、盛岡市東見前の本社で記者会見し、「法令順守の考えもなく(不正を)継続していた。関係者に心からおわび申し上げる」と陳謝した。一方、「操作は現場担当者が独断で行っていた」と会社ぐるみの不正を否定した。

 会見には、平川社長と盛岡工場担当の菅野哲陽・加工品事業部長、矢巾工場担当の昆真弘・日配品事業部長の3人が出席し、内部調査の結果を説明した。

 同社によると、不正が始まったのは盛岡工場では1992年から、矢巾工場では操業当初からではなく、98年からだったという。盛岡工場の現場担当者は「経費削減についての会議の後、安易な気持ちでメーターを止め、習慣になっていた」と話しており、菅野部長は「不正にまったく気付かなかった」と述べた。また、矢巾工場では洗浄作業時にメーターが壊れるのを防ぐ目的で操作を始めたとし、昆部長は「当時から気付いていたが、トラブル防止のためと思い、操作を容認していた」と釈明した。

 矢巾工場の隠しスイッチについて、平川社長は「不正の意図があって取り付けたと考えられる」としつつ、「ブレーカーを落としてメーターを止めており、スイッチはほとんど使っていなかった」と説明。問題発覚から会見まで4日かかったことは、「退職者を含め、事情聴取をしていたため、遅くなった」とした。

 同社製品の出荷量は通常よりも1割減少しているという。平川社長は自身の給与を3月分から無期限で55%減額することを明らかにし、「メーターを設置したのは自分。その後、現場任せにしたことが一番の責任」と話した。

 今後はごまかしていた下水道使用量を計算し、盛岡市と矢巾町に報告する予定。

  

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/iwate/news/20080216-OYT8T00554.htm