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2008年02月16日(土) 08時01分

参院選投票日前、違法ビラ13万枚容疑 自民山梨幹部朝日新聞

 昨年7月に行われた参院選の投票日前に、違法な選挙ビラ13万枚が山梨県内で一斉に戸別配布された事件を捜査していた県警捜査2課は15日、ビラの作成と配布に自民党県連の事務局長(58)が関与していた疑いが固まったとして、この事務局長を公職選挙法違反(文書頒布)容疑で甲府地検に書類送検した。県警の調べに対し、「私がやりました」などと容疑を認めているという。

 ビラには、山梨選挙区から自民党公認として立候補していた入倉要氏(落選)が横内正明県知事と握手している写真のほか、「知事『がんばれ』といりくら要を激励」「実行力の自民党」などの記載があり、民主党山梨県連が昨年9月、被疑者不詳の公選法違反容疑で県警に告発していた。

 県警の調べでは、事務局長は昨年7月25日、選挙管理委員会から配布許可を得ないまま、衆院山梨3区内の13万戸に郵送した疑い。

 関係者によると、ビラの袋詰めは、事務局長の指示の下、甲府市内にある同党県連会館に集められた県連女性部のメンバーらがした。印刷代や郵送費で約530万円かかったという。事件について、当時、同党県連幹事長だった臼井成夫県議(63)は「(事務局長の)一生懸命さが勇み足になったようだ」と組織的な関与を否定しつつ、「県連としても道義的責任はある。費用は党本部からの選挙対策費をあてたと聞いている」と説明。一方、事務局長は朝日新聞の取材に「今は何も言えない。ノーコメント」と話している。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0216/TKY200802150369.html