記事登録
2008年02月15日(金) 03時06分

島根の民営刑務所で鉄筋配置ミス、大林組が工事やり直し読売新聞

 大手ゼネコンの大林組(大阪市)が島根県浜田市に建設中の民営刑務所で、地下共同溝に設置する柱のうち70本で鉄筋の配置を間違え、柱を解体し、工事をやり直していることがわかった。

 工事担当者が設計図を読み違えたのが原因といい、同社は「刑務所の開設時期には影響がないが、関係者に心配をかけおわびする」としている。

 この施設は、法務省が建設・運営を民間に委託する「PFI方式」の刑務所「島根あさひ社会復帰促進センター」。

 法務省や施工する大林組によると、受刑者の収容所や職業訓練所が入る4階建ての建物(延べ床面積約9万6800平方メートル)の地下共同溝工事では、設計上、柱1本あたり鉄筋(長さ約4メートル、直径25ミリ)を16本か22本使用することになっている。

 工事は昨年6月に着工。共同溝に設置する柱の中に、鉄筋の本数は正しかったが、例えば、南北方向に鉄筋を多く配置する柱に誤って東西方向の面に多く配置するなど、設計とは逆にしたケースがあることを、昨年12月11日、工事監理者が発見した。

 大林組でさらに調べた結果、共同溝の柱計210本のうち、70本で鉄筋の位置に間違いがあったという。

 同社では今年1月24日から、問題の柱を解体し、鉄筋を設計通りに配置する工事を始めている。刑務所は当初の予定通り、今年10月に開設できるという。

 大手ゼネコンを巡っては、清水建設や竹中工務店が建設中のマンションで、鉄筋の本数不足や、強度の劣る鉄筋使用など施工ミスが相次いでいる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080215-00000005-yom-soci