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2008年02月15日(金) 13時32分

元ライブドア取締役 ICF新株売買で1000万円損失産経新聞

 IT関連企業「アイ・シー・エフ」(ICF)による不正な株式交換事件で、ICF最高戦略顧問だった榎本大輔・元ライブドア取締役(36)が大阪第一企画の買収で発行されたICFの新株を8億円で購入したものの、株価の下落で約1000万円の損失を出していたことが15日、大阪府警捜査4課の調べで分かった。しかし、榎本元取締役はこれ以前にICF株の売買で数億円の利益を上げており、新株購入も投資目的だった可能性が高いという。

 調べでは、ICFは平成17年2月、第一企画の買収に伴って新株2365株を発行。直前に第一企画の全株を取得した英領バージン諸島の「アルタリンク投資会社」に譲渡された。

 アルタ社では株式の売買を直接できないため、榎本元取締役が代表の東京の投資会社「アストリックスキャピタルパートナーズ」が株取引を受託する形式をとっていた。

 まもなく新株は市場で売却されたが、株価が下落傾向だったため、売却価格は7億9000万円にとどまった。榎本元取締役は新株の譲渡代として、パチンコ情報提供会社「梁山泊」グループ実質経営者、豊臣春國容疑者(57)に8億円を支払っていた。

     ◇

 府警は15日、証券取引法(現金融商品取引法)違反容疑で、豊臣容疑者やICF元社長、佐藤克容疑者(32)ら4人を送検した。

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