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2008年02月14日(木) 01時10分

「乗っ取り弁護士」著者、「弁護士のくず」を訴える朝日新聞

 雑誌「ビッグコミックオリジナル」に連載中の漫画「弁護士のくず」をめぐり、登場人物や物語の構成を自著から盗用されたとして、小説「乗っ取り弁護士」(ちくま文庫)の著者・内田雅敏弁護士は13日、発行元の小学館(東京都千代田区)に連載の差し止めなどを求める仮処分を東京地裁に申し立てた。

 漫画は06年にテレビドラマにもなった。問題とされたのは、同誌の1月5日号から始まった「蚕食弁護士」のシリーズ。別の弁護士が監修しており、小学館によるとこれまでに3回連載され、次号の3月5日号(2月20日発売)で終わる予定だという。

 内田弁護士側は、小説で主人公の弁護士に相談を持ちかけた企業オーナーが顧問弁護士に解任されるといった筋書きや、小説で使い、通常はあまり使われない「蚕食」という言葉が登場することなどから、このシリーズは「小説なしには存在し得なかった」と主張している。

 申し立て後に東京都内で記者会見した内田弁護士は「小説は自分の経験をもとに構成したものだが、漫画の構成が全くそのままで心外だ」と話した。申し立てについて小学館は「内容を精査し、作家とも協議して今後の対応を決める」としている。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0214/TKY200802130360.html