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2008年02月14日(木) 09時20分

「梁山泊」側からICFに補てん要求、受注業務不振で読売新聞

 東証マザーズ上場のネット関連企業「アイ・シー・エフ(ICF)」(現・オーベン、東京都港区)を巡る不正株式交換事件で、ICFが広告会社「大阪第一企画」(大阪市)を買収する直前、パチンコ情報提供会社「梁山泊(りょうざんぱく)」(同)側から受注した業務が業績不振に陥り、“損失補てん”を求められていたことがわかった。
 大阪府警は、ICF元社長・佐藤克(かつみ)容疑者(32)らが、不正な株式交換でICFの株価をつり上げ、梁山泊側に利益を付け替える狙いがあったとみている。
 調べでは、ICFは2004年2〜9月、梁山泊のグループ会社から、パチンコ攻略情報のネット会員を獲得する業務などを10億円で受注した。しかし、梁山泊の実質経営者・豊臣春国(はるくに)容疑者(57)から、「4億円分程度の実績しか上がっていない。差額を穴埋めしろ」とクレームをつけられた。
 このため、ICF元取締役・小野高志容疑者(34)を通じて、公認会計士・田中慎一容疑者(35)に、債務超過だった大阪第一企画の資産価値を8億円と過大算定させたうえで、株式交換で同社を買収すると発表。豊臣容疑者はこの株式交換で約5億8000万円を得たという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080214-00000010-yom-soci