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2008年02月13日(水) 08時59分

催涙スプレー噴射、強盗・傷害事件が大阪市周辺で40件超 わいせつ事件に使用も産経新聞

 大阪市周辺で昨年以降、ワゴン車などに乗った2〜4人組が通行車両や通行人に無差別に因縁をつけ、顔に催涙スプレーを噴射して逃走する傷害事件が約40件発生していることが12日、わかった。女性にわいせつ行為を強要して催涙スプレーを噴射して逃げたり、通行人に催涙スプレーを突然噴射して所持品を奪う強盗事件も連続発生している。大阪府警は複数のグループが犯行を繰り返している可能性があるとみて、強盗や傷害、強制わいせつ容疑などで本格捜査に乗り出した。

 催涙スプレーを使った傷害事件は昨年1月から今月にかけて、週末の未明に集中し、約40件発生している。ワゴン車などに乗った2人組が、走行中の車に幅寄せしたり、停車中のタクシー運転手に声をかけるなどして挑発。抗議すると金属バッドなどで車を壊し、催涙スプレーを噴射して逃げる手口が共通している。

 発生場所は大阪市の北区や西区周辺に集中。犯行グループは、限られた範囲内を走行しながら対象を物色し、無差別に攻撃しているとみられる。被害者は催涙スプレーで顔面や目を負傷するため、追跡が困難になるという。

 さらに、女性を車に連れこもうとし、抵抗されると催涙スプレーを噴射して逃走するケースも大阪市や東大阪市などで数件発生している。

 また、今月1日未明には、堺市や門真市などで2〜4人組の男らが通行人に催涙スプレーをかけ、所持品を奪う強盗事件が4件連続発生。11日未明にも堺市内で2人組の男に男性(19)が催涙スプレーをかけられ、バッグを奪われる事件が起きている。

 これらの事件の被害者などによると、犯人はいずれも20〜30歳代。犯行車両は、盗難車に盗難ナンバーがつけられており、犯行グループには自動車盗の常習犯が含まれている可能性が高い。乗り捨てられた犯行車両から、覚醒(かくせい)剤が発見されたケースもあるという。

 犯行グループは2人組が多いが、事件によっては単独犯や4〜5人が車に乗っているケースもある。府警は同一グループがメンバーを入れ替えながら犯行を繰り返し、さらに別グループも独自に犯行に及んでいる可能性があると判断。強盗や傷害、器物損壊、強制わいせつなどの容疑で犯行グループの解明を急いでいる。

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