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2008年02月13日(水) 11時24分

<丸八証券>元相談役ら取り調べ 逮捕へ 名古屋地検毎日新聞

 東海地方が地盤の「丸八証券」(名古屋市中区)が新規上場企業の株価を不当に高値で固定したとされる事件で、名古屋地検特捜部は13日、証券取引法違反(相場操縦)容疑で、吉田則雄元相談役(67)=解任=ら当時の幹部3人の取り調べを始めた模様だ。容疑が固まり次第、逮捕するとみられる。

 地検の係官は同日午前10時過ぎ、同社本社に入った。同社と元相談役宅などには07年12月に証券取引等監視委員会が強制調査(家宅捜索)に入っており、監視委が元相談役らを特捜部に告発し、特捜部は同社も立件する方針だ。

 調べでは、同社は食品会社「ケイエス冷凍食品」(大阪府泉佐野市)が06年3月に名古屋証券取引所2部に新規上場した際、主幹事を担当し、当時のリテール本部長(59)と同副本部長(52)が公募価格(1850円)以上で同食品株購入を勧めるよう本支店に指示、同4〜5月、客約100人から約3万3000株の注文を受けて買い付け、株価を維持した疑いが持たれている。

 また元相談役は元本部長と元副本部長に上場前、「公募価格割れしないように」と発言。これが元本部長らに対する株価固定の「指示」だった疑いが持たれている。

 元本部長らは元相談役から同株価に関する問い合わせがなくなった同6月以降、本支店への指示をやめ、同株価は下落した。同社が主幹事を務めたのは同株が初めてで、監視委は公募価格割れで同社の信用低下を招かぬよう価格を固定したとみている。元相談役は毎日新聞の取材に「(株価を)固定しろとは言っていない」と関与を否定している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080213-00000041-mai-soci