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2008年02月13日(水) 12時36分

<梁山泊事件>代表ら証取法違反容疑で取り調べ 逮捕へ毎日新聞

 パチンコ情報会社「梁山泊」(大阪市)グループによる相場操縦事件で、大阪府警捜査4課は13日午前、東証マザーズ上場のIT関連企業「アイシーエフ」(現・オーベン、東京都)が不正な企業買収などをしていたとして、証券取引法(現・金融商品取引法)違反(偽計)容疑で、梁山泊グループ代表(57)=別の同法違反の罪で公判中=とアイ社元社長(32)ら計4人の逮捕状を取り、取り調べを始めた。容疑が固まり次第逮捕する方針。関係先十数カ所の家宅捜索にも入り、証券取引等監視委員会とともに全容解明を目指す。新興市場を舞台にした「錬金術」の実態を暴くことができるのか注目される。

 このほかに逮捕状が出たのは、アイ社元役員(34)と公認会計士(35)。

 調べでは、グループ代表らは、アイ社が05年2月に8億円相当の株式交換で買収した同グループ取引先の広告代理店「大阪第一企画」(大阪市)について、架空増資や企業価値の過大評価などをし、投資家向けに虚偽事実を公表した疑いが持たれている。

 この子会社化で大阪第一企画が得たアイ社株は、大半が梁山泊グループに渡り、アイ社最高戦略顧問だったライブドア元取締役の榎本大輔氏(36)側に約8億円で売却。子会社化についてグループなどに一任していた第一企画側には、4500万円しか渡っていなかった。

 府警は、こうして得た不正利益が暴力団への資金提供につながっていないか注目している。

 アイ社は、04〜06年に大阪第一企画など16社を株式交換で買収。05年6月〜06年8月には緒方重威・元公安調査庁長官(73)=別の詐欺罪で公判中=が監査役を務めていた。

 グループ代表は府警に昨年3月、グループ関係者らとともに、大証ヘラクレス上場の情報通信サービス会社の株価を操作したとして逮捕されていた。【稲垣淳】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080213-00000058-mai-soci