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2008年02月13日(水) 00時20分

ブリヂストン、わいろ提供か 1億5000万円の不正支出公表産経新聞

 ブリヂストンは12日、海上での石油輸送に使うマリンホースなどの海外販売をめぐり、2003年から5年間で約20件、総額1億5000万円の不適切な支出があったと発表した。中南米や東南アジアの政府、地方政府の公務員に供与された可能性があるという。外国公務員への贈賄を禁じた不正競争防止法に違反する恐れがあり、同社は東京地検や米司法省に報告した。

 社外弁護士で構成する調査委員会が3カ月をめどに疑惑の全容解明を目指している。

 不適切な支出は、マリンホースのほか、船が接岸する際の防護材などほかの工業用品でも確認された。少なくとも15年間続いていたという。

 同社によると、マリンホースなど、化工品海外部が現地の代理店を通じて販売し、代理店に手数料を支払っていた。正規手数料以外に追加で手数料が支払われたケースがあり、このうちの一部が複数国の入札担当の公務員にわいろとして渡った可能性がある。

 これまでの調査で、不適切な支出には、化工品海外部の10人前後がかかわったことが判明したが、役員の関与は確認されていないという。

 同社は昨年5月、マリンホース販売をめぐる国際カルテルの疑いで日米欧の独禁当局から調査を受け、その過程で不適切な支出が判明した。

 同社はマリンホース事業からの撤退と化工品海外部の廃止を決定。会見した荒川詔四社長は「今回の件を含め問題を一掃するのが私の責務だ」として退任する考えのないことを強調した。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080213-00000901-san-soci