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2008年02月11日(月) 00時00分

ユーミン苗場で初シークレットライブ朝日新聞

 シンガー・ソングライター松任谷由実(54)が10日、新潟・苗場プリンスホテルで、36年の歌手生活で初となるシークレットライブをゲレンデで行った。

 「あっ、ユーミンだ」。雪景色の中に突然現れたポップスの女王にスキー客らはビックリ。あっという間に約600人が集まった。「寒いねぇ。さぁ、限界への挑戦ですよ」。気合を入れたユーミンは、吐く息が白く染まるマイナス2・3度の中、「Hello、my friend」「サーフ天国、スキー天国」など4曲を熱唱。氷点下の外気と反対にボルテージは上がりっぱなし。何度も大きく手を振り、ぴょんぴょん飛びはね、腰振りのセクシーステップまで披露した。

 これまでのライブで、土砂降りを経験したり、30メートルの竜に乗り、本物の象を登場させたりとさまざまなサプライズを見せてきたエンターテイナーも雪中ライブは初体験。防寒ウエアで完全武装したはずだったが、リハーサルなしの一発勝負に「何しろ吸い込む空気が冷たくて大変だったのよ」。約20分間の“真冬の昼の夢”を振り返った。

 この約8時間後には、28回を数える冬恒例の公演「SURF&SNOW」を開催。ヨーロッパ風の山小屋セットをバックに、「卒業写真」など23曲を披露した。81年にスタートした苗場ライブは、18日に予定される今年の最終公演で通算194回目。来年には200回の大台を超える。「今日、あらためて私の原点はここにあるなと思いました。本当、おばあさんになるまで、苗場だけは続けていきたいと思っています。よろしく」。ポップスの女王が、メモリアルな地で“雪の女王”という新たな称号を得た。

http://www.asahi.com/culture/nikkan/NIK200802110018.html