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2008年02月09日(土) 00時00分

汚染ギョーザの製造日、2カ月以上さかのぼる朝日新聞

 11カ月前のギョーザも汚染されていた疑いが出てきた。中国製冷凍ギョーザ中毒事件は9日、徳島県内の生協のギョーザ3袋からも有機リン系農薬成分「ジクロルボス」が検出された。この成分が最初に検出された福島の生協分よりも製造日が2カ月以上さかのぼった。消費者の間では不安がさらに広がった。

 「人の口に入らなかったのが幸いだが、本当に怖い」。徳島県石井町に住む女性(75)は、同町内の「とくしま生協コープ石井」で売られていた「CO・OP 手作り餃子(ギョーザ)」からジクロルボスが検出されたことに不安な表情を見せた。女性は1年前、同店でギョーザを買ったといい、「最近は商品の裏側を見て、産地を確かめています」。

 同生協は1月末の中毒事件発覚後、「手作り餃子」を含む中国河北省の天洋食品製の商品を店頭から撤去していた。阿部和代理事長は「8日までの報告では異状はなく安心していた。実際に検出され、驚いている」と話した。

 同生協のギョーザを検査した徳島県保健環境センターから、徳島県庁にジクロルボス検出の連絡が入ったのは9日午後3時。再度検査した結果、検出が確定したため、厚生労働省に連絡した。県は同日夜、危機管理会議を開き、飯泉嘉門知事ら幹部31人が集まって対応を協議。飯泉知事は「県民に冷静に対応して頂きたい」と呼びかけた。

 県によると、とくしま生協がこれまでに回収した77袋のうち、17袋について包装袋検査が終わった。ジクロルボスが検出された包装袋は県警に提出しており、残りも10日から検査を進めるという。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200802090116.html