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2008年02月08日(金) 22時01分

買収企業の価値過大評価=ICF、虚偽公表の疑い−来週立件・大阪府警など時事通信

 東証マザーズ上場の「アイ・シー・エフ」(ICF、現オーベン、東京都世田谷区)が広告代理店を買収する際、企業価値を過大に見積もった虚偽の発表を行った疑いのあることが8日、分かった。大阪府警捜査4課は、買収を仲介した投資家グループが株式交換で発行されたICF株を売却して利益を得たとみて、証券取引等監視委員会と協力して捜査。来週中にも金融商品取引法違反(偽計)容疑で立件する方針だ。
 関係者によると、虚偽発表の疑いがあるのは広告代理業「大阪第一企画」の買収。ICFは2004年12月、第一企画を約7億円に相当する自社株2365株との交換で完全子会社化すると公表した。
 第一企画は同年9月末には約1000万円の債務超過だったが、買収を仲介したパチンコ情報会社「梁山泊」の実質オーナー(57)=相場操縦事件で公判中=が取引を持ち掛けて売上高を水増しさせたり、増資させたりして経営状況を実態より良く見せ掛けていた疑いが持たれている。
 株式交換で発行されたICF株は、オーナーらの投資家グループに渡り、高値で売却されたとみられる。 

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