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2008年02月08日(金) 00時31分

元時津風親方を逮捕=傷害致死容疑、兄弟子3人も−力士死亡・愛知県警時事通信

 大相撲時津風部屋の序ノ口力士斉藤俊さん=当時(17)、しこ名・時太山=が名古屋場所前の昨年6月、けいこ中に急死した事件で、愛知県警捜査1課などは7日午後、けいこを逸脱した「制裁」を加えたとして、傷害致死容疑で東京都台東区柳橋、元時津風親方で無職山本順一容疑者(57)=元小結双津竜=と兄弟子3人を逮捕、犬山署に捜査本部を設置した。
 山本容疑者はビール瓶で殴ったことは認めたが、「脱走したから殴ったのではない」などと犯意を否認。兄弟子3人のうち1人も「しつけだった」などと述べたが、ほかの2人はほぼ容疑を認めているという。
 斉藤さんの急死問題は、発生から7カ月余を経て、刑事事件に発展した。
 相撲部屋の親方が刑事責任を問われた例は、元力士にけがを負わせたとして、傷害容疑で書類送検された武蔵川部屋の山分親方の例などがあるが、力士が死亡したケースは初めて。
 調べによると、山本容疑者らは昨年6月25日昼から同26日午前にかけ、愛知県犬山市の寺院に時津風部屋が借りていた宿舎や土俵などで、斉藤さんが脱走を繰り返していたことから断続的に金属バットなどを使って暴行を加え、外傷性ショックで死亡させた疑い。25日夜には、山本容疑者が宿舎で斉藤さんを叱責(しっせき)し、ビール瓶で額などを殴った後、兄弟子らに指示し、宿舎裏手で殴るけるなどの暴行を加えた上、土俵近くの柱に縛り付けるなどした。さらに、翌26日には午前11時ごろから、通常は5分程度しか行わない「ぶつかりげいこ」を兄弟子相手に約30分実施。この際、山本容疑者が斉藤さんを木の棒で殴ったほか、兄弟子らもけり上げるなどの暴行を加えたという。 

【関連写真】 〔写真ニュース〕犬山署に入る兄弟子-力士死亡

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080208-00000001-jij-soci