記事登録
2008年02月06日(水) 08時02分

来週にも強制捜査 ICF、株式交換で不正 大阪府警産経新聞

 東証マザーズ上場のIT関連企業「アイ・シー・エフ」(ICF、東京、現オーベン)が平成16〜17年、株式交換で買収する予定の広告会社の売上高を水増しするなどして企業価値を実際よりも高め、ICF株を大量発行していた疑いが強まり、大阪府警捜査4課と証券取引等監視委員会は、証券取引法違反(偽計)容疑で来週にも強制捜査に乗り出す方針を固めた。府警と監視委は当初から自社株を高値で売り抜けるための企業買収だったとみて、取引の全容解明を進める。

 ICFは、16年4月〜18年1月の間、広告会社「大阪第一企画」(大阪市)など15社を同じ手法で買収。株価は最大で約5倍になるなど乱高下を繰り返し、旧経営陣らは新発行した自社株の売却で総額約40億円の利益を得たとみられる。

 第一企画の買収には、パチンコ情報会社「梁山泊(りょうざんぱく)」グループの関係者が関与。16年12月から約半年間、ICFの最高戦略顧問に就任していたライブドア元取締役の榎本大輔氏(36)も売却益を得ていたという。

 調べなどでは、ICFの旧経営陣らは自社株の価値を高めるため、第一企画を株式交換で買収するにあたり、同社の売上高を約10倍に拡大させて企業価値を約8億円とする見積もりを公認会計士に作らせ、買収した。第一企画は取引前には1000万円の債務超過だった。

 ICFの新株は榎本氏の関連会社を経由して関係者数人に渡り、市場で売却された。


【関連記事】
シティ、日興を完全子会社化へ 株式交換条件クリアで初の三角合併成立
無借金マイクロソフト、ヤフー買収へ初の借り入れか
グーグルの独走指摘 MSのヤフー買収提案
シティ、日興買収に痛手 株安・円高でコスト倍増
S&P、米シティ格下げ 巨額損失計上で

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080206-00000087-san-soci