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2008年02月05日(火) 00時29分

包装袋内側とギョーザの皮からも殺虫剤検出…兵庫県警読売新聞

 中国製冷凍ギョーザによる中毒問題で、兵庫県警は4日、大阪府枚方市で回収された包装袋の外側から有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が検出された6袋のうち、1袋の包装袋内側とギョーザの皮からメタミドホスを検出したと発表した。

 これにより、兵庫県高砂市、千葉市、千葉県市川市の3件と合わせ、商品から高濃度のメタミドホスが検出された4件すべてで、袋の内部から検出されたことになる。警察当局は、中国でのギョーザの製造後から袋詰めまでの段階で殺虫剤が混入した可能性を中心に捜査を進めている。

 6袋は高砂市の一家3人が食べたものと同じ昨年10月1日製造の「中華deごちそう ひとくち餃子(ギョーザ)」で、大阪府枚方市のスーパーから輸入元のジェイティフーズが苦情を受け、昨年12月28日に回収していた。

 兵庫県警によると、6袋のうち1袋は包装袋に穴が開いていたが、今回、ギョーザの皮などからメタミドホスが検出された1袋は、穴の開いていない5袋のうちの1袋。トレーや具材からは検出されなかった。

 ただ、検出された袋の表面には、長さ約1・5ミリのすじ状の傷が付いており、袋に水を入れると、しばらくして染み出したため、県警は袋の表面に付着した殺虫剤が内側に染み込んだ可能性も残るとしている。

 しかし、同一製造日の高砂市の一家が食べたギョーザの袋には穴があったものの、外側にメタミドホスは付着しておらず、県警では、いずれのケースも製造から袋詰めの段階で混入した可能性が高いとみている。枚方市の6袋のうち5袋のギョーザからは、メタミドホスは検出されなかった。

 警察庁は5日午前、千葉、兵庫両県警の刑事部長ら捜査幹部のほか、回収したギョーザの鑑定に協力している警視庁、大阪府警の科学捜査研究所長を集めて合同捜査会議を開き、捜査協力や、鑑定方法について話し合う。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080204-OYT1T00436.htm