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2008年02月04日(月) 12時28分

問題のギョーザから刺激臭…大阪のスーパー店長が証言読売新聞

 中国製冷凍ギョーザによる中毒問題で、新たに有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が検出された6袋が置かれていた大阪府枚方市のスーパー「ハッピース枚方」の店長が4日、報道陣の取材に応じ、問題の包装袋から刺激臭がしたことや、同じ日に入荷した別の箱の製品には異常がなかったことなどを明らかにした。

 新たなメタミドホスの検出で、流通経路にあった関係者らには、困惑が広がっている。

 ハッピース枚方の橋本昌幸店長(46)によると、問題の「中華deごちそうひとくち餃子(ギョーザ)」が見つかった昨年12月27日は、冷凍食品の特売日で、通常より入荷数が多かった。同じ銘柄のギョーザはこの日3箱計36袋を入荷し、既に入荷していた14袋とともに、計50個を店頭に出していた。

 午後1時ごろになって、30歳代とみられる女性客がこの製品2袋をレジに持ってきた際、レジの担当者が包装袋の異常に気付き、「交換させてもらいます」と言って、別の銘柄の商品を渡したという。

 橋本店長が問題の商品を鼻に近づけると、アンモニアのような刺激臭がしたため、この2袋の近くにあった袋も含め、計11袋を撤去した。しかし、この日入荷した残る25袋と、さらに別の日に入荷した分の14袋はすべて売れ、今のところ返品や健康被害の訴えはないという。

 橋本店長は「店頭にあった11袋は同じ箱に入っていたものかどうかはロット番号を確認していないのでわからないが、恐らく同じ箱に入っていたのではないか。それまでは密封された状態だと思う」と話した。

 同店に、問題のギョーザを運んだ卸業者の旭食品近畿冷凍センター(京都府久御山町)も4日午前、佐々木博志・センター長が「殺虫剤の混入など100%あり得ない」と断言した。

 「ひとくち餃子」は粘着テープでとめられた12個入りの段ボールで納入し、段ボール単位で卸している。

 佐々木センター長は「報道を見て驚いている。いい迷惑だ」と憤り、メタミドホスについても「名前も聞いたことがなく、使ったこともない」と語った。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080204-OYT1T00311.htm