記事登録
2008年02月03日(日) 18時26分

メタミドホス、過去1年の薬品記録になし…中国・天洋食品スポーツ報知

 中国製ギョーザによる中毒で、中国・石家荘市の製造元「天洋食品」で調査を続けている双日食料の小林久男品質保証室長は3日、2006年12月までさかのぼり薬品保管庫の記録を調べた結果、有機リン系殺虫剤「メタミドホス」の記録がないことを確認したと明らかにした。

 薬品管理者は「過去にメタミドホスは使ったことがない」と明言したという。薬品保管庫は鍵を掛けて管理されており、鍵を持っているのは薬品管理者1人だけだった。

 室長らは3日午前、調査を続行したが、会社側から「河北省の調査チームが入るので日本側の調査を自粛してほしい」との要請があり、同日午後に調査を中断した。

 天洋食品には、輸出食品の安全を管理する河北省輸出入検査検疫局の程方局長らを乗せたバスが入った。

 小林室長らの2日までの調査で、工場内の捕虫に「粘着式のテープ」を使っていることが分かった。室長は「捕虫に薬剤は使っていないと理解している」と述べた。

 また、工場の生産活動とは別に、従業員など個人が殺虫剤を持ち込んだ可能性や、野菜などの原料に殺虫剤が混入、残留していた可能性などについては「工場の薬品管理に絞って調べており、まだそこまで調査が進んでいない」と語った。

 天洋食品の従業員によると、1月30日から工場内の宿舎に待機させられ外出禁止となっていた工場労働者は2日、初めて帰宅を許された。中国では7日が春節(旧正月)で、繰り上げで春節休暇に入ったとみられる。(共同)

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080203-OHT1T00168.htm