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2008年02月02日(土) 13時01分

中国製ギョーザ中毒:体調不良、新たに12人 給食にも対象商品使用 /新潟毎日新聞

 中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で1日、県内で新たに12人が体調不良を訴えるなど、波紋が広がっている。いずれも体調不良と農薬のメタミドホスなどとの因果関係はわかっておらず、重症者はいないという。被害の疑いは21人に上ったが、新潟市保健所では、被害を届け出た2人から、食べ残しの製品を回収、成分の検査を進めている。【黒田阿紗子、岡田英】
 同保健所には1日、前日の倍にあたる47件の相談が寄せられた。そのうち、ギョーザを食べて体調不良を起こしたという届け出は5件6人だった。
 北区の女性は、先月26日に回収対象となったジェイティフーズの「2種のソースのロールキャベツ」を食べ、腹痛や吐き気が今も続いているという。中央区の女性らも、昨年末から今年1月にかけて同社の「中華deごちそう ひとくち餃子(ギョーザ)」を食べ、めまいや下痢を訴えている。
 北区の女性が食べた製品と、31日に江南区の男性が被害を届け出た「CO・OP手作り餃子」は自宅に製品の残りがあったため市が回収。市衛生環境研究所が有機リン系農薬、メタミドホスの有無などを調べている。
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 県内小中学校の給食でも自主回収対象の冷凍食品が使われていた。冷凍ロールキャベツの使用が判明している妙高市に加え、柏崎市、糸魚川市、阿賀町でも昨年、中国・河北省「天洋食品」製の冷凍食品を使っていたことが新たに分かった。いずれも健康被害はないという。
 県教委は1日、県内の全市町村教委に対し、給食で回収対象の製品を使用しないよう指導、過去の使用状況を調べるよう要請した。
 このうち柏崎市では業務用「ミルフィーユカツ50」を昨年4月10日に市立養護学校を含む8校で約3000人が食べた。阿賀町の4校では2〜4月、約500人が2品目を食べたほか、糸魚川市でも4〜9月に3校で冷凍ロールキャベツなどが使用された。新潟市では2小学校が中国製冷凍食品の使用を取りやめた。

2月2日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080202-00000126-mailo-l15