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2008年02月02日(土) 08時00分

中国製ギョーザ中毒事件 症状は? 食べた直後に異変産経新聞

 中国製ギョーザ中毒事件は「食の不安」を列島に広げ、各地の保健所や厚生労働省などには、電話相談が相次いでいる。回答などから、対応策をまとめた。

Q どんな中毒症状がでるのか

A 「有機リン中毒」の症状がでる。頭痛や嘔吐(おうと)、めまいや縮瞳が起き、重傷の場合、呼吸障害で昏睡(こんすい)状態に陥り、死に至ることもある。誤って飲み込んだ場合は、胃の中身をすべて吐き出し、至急、医療機関で受診してほしい

Q 症状はいつでるのか

A 今回報告があったのは急性症状で、食べた直後に異変が起きた。数日たってからの症状や、下痢だけの症状の場合には、今回の中毒とは異なる可能性が大きい。症状が続いている場合には病院に相談した方がいい

Q どの商品に気をつけたらいいか

A 健康被害の原因となったのは、中国河北省の「天洋食品」が製造し、ジェイティフーズが輸入した冷凍ギョーザ。厚労省では「安全が確認されるまでの間」として、関係機関や事業所に「天洋食品」が製造した全製品の販売中止と輸入自粛を要請している。輸入製品の一覧と、一部製品の外装は厚労省のホームページ(HP)で確認できる

Q 問題の商品を持っているがどうしたらいいか

A 商品は販売業者が自主回収を進めている。販売した店舗が回収を呼びかけている例もある

Q 外食産業にも流通していたというが大丈夫か

A 問題の製品はすでに業務製品も含めて販売業者などが回収を進めている。今後、調理に使われる可能性はなくなるはず

Q すべての中国食材が危険なのか

A そうではない。厚労省では「他国と比べ、中国産の食品の残留農薬や添加物の違反事例が高いということはない」としている。一方で、すべての中国食品を避けたいという消費者心理があるのも事実。いたずらなパニックを起こさないためにも、厚労省など役所から出される情報には気を配ってほしい

Q中国製の表示がなく、消費者にすぐ分からないものもあるが

A気になる場合、メーカー側のHPなどで調べたり、店頭で問い合わせてほしい

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 ◇厚生労働省の電話相談

 平日は(電)03・5253・1111(内線4291〜4293)。土曜・休日は(電)03・3595・2337。午前9時〜午後6時15分。

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 ■中国製ギョーザによる中毒の症状

  発生場所   被害者、症状など

    千葉市 昨年12月28日、母子2人が食後に下痢、嘔吐、腹痛を訴え救急搬送。母親は顔面蒼白で体温低下し、入院

 兵庫県高砂市 1月5日、家族3人が食後数十秒から30分で手足の震えや嘔吐、下痢などの症状を訴え、入院

 千葉県市川市 1月22日、家族5人が食後まもなく下痢や吐き気を訴え、入院。5歳女児が一時重体に

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080202-00000096-san-soci