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2008年02月02日(土) 07時51分

中国製ギョーザ 甲信越でも被害明るみに産経新聞

 中国産ギョーザ中毒事件で、甲信越地方でも健康被害を訴えた人が明るみに出るなど動揺が広がっている。

 長野県では1日午後5時現在、県が把握した健康被害の届け出件数は8件。内訳は男6人、女2人でいずれも成人。「問題とみられるギョーザを1月21日か22日に食べたところ、灯油くさいような違和感があり、2〜3時間後に腹痛、吐き気があった」「12月から1月にかけて問題のギョーザを食べた後、目に不調の症状が出た」などの症例が各地の保健所に報告された。

 長野県佐久穂町の中学校1校では、中国製冷凍食品問題で自主回収対象になったジェイティフーズの業務用「柔らかく煮込んだロールキャベツ(トマト味)40」が給食のメニューになっていたことが同日、分かった。1月29日に3年生を除く生徒と教員ら約100人が食べたが、聞き取り調査の結果、体調不良など訴えはない。国は回収対象品の学校現場での使用状況と健康被害の調査に乗り出していて、県教委は4日までに各市町村教委を通じてとりまとめて、国に報告する。

 また、松本市は同日、市内7小学校の給食のメニューを変更した。メニューの「チキンピカタ」は回収対象品ではなかったが、ジェイティフーズの中国産冷凍食品だったため、青森県産の鶏肉を使った「蒸しチキン」に代えた。

 山梨県には同日、自主回収対象食品を食べて吐き気などの健康被害を訴える相談が4件、5人から寄せられた。しかし、病院に行かず、軽症で済んだとみられるケースが多く、今回の中毒と関係があるかは調査中という。

 また、前日の県内卸売業者20社に続き、県外資本スーパーへの調査を行った結果、18店舗で自主回収対象食品を扱っていたが、すでに撤去済みだったことが判明した。

 新潟市は同日、新たに43件の相談が寄せられ、累計で82件になったと発表した。このうち吐き気や発熱などの体調不良を訴えたのは5件6人に上り、1月31日以降で7件11人となった。同市では現在、問題のギョーザとの因果関係を調査中。また、ギョーザの残品を確保し、新潟市衛生環境研究所に搬入して詳しく調査する。新潟県も新潟市を除く県内12カ所の保健所から上がってきた相談件数を集計している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080202-00000015-san-l20