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2008年02月02日(土) 07時48分

ギョーザの薬物、皮がより高濃度 千葉の中毒朝日新聞

 有機リン系薬物「メタミドホス」が混入していた中国製冷凍ギョーザを食べた千葉、兵庫両県の3家族10人が中毒になった事件で、千葉県警が千葉市内の被害者が保存していたギョーザからメタミドホスを検出し、その濃度は中身よりも皮の方が高かったことが1日、わかった。県警は、作られたギョーザの外側にメタミドホスが付着し、中に浸透した可能性が高いとみている。

 生活協同組合連合会コープネット事業連合(さいたま市)も同日、この被害者が残したギョーザから濃度130ppmのメタミドホスを検出したと発表した。残留するメタミドホスの検疫基準はニラ0.3ppm、キャベツ1ppmまでで、検出濃度は基準値の430〜130倍にあたるという。

 130ppmはギョーザ1個に1.82ミリグラムのメタミドホスが含まれる計算。急性症状の国際基準では、体重50キロの大人の場合、一度に3分の1個以上を食べると、中毒症状を起こす恐れのあるレベルだった。

 コープネットは、千葉市の被害者から未調理のギョーザを回収。食中毒にかかわる微生物検査のほか、新たに有機リン系薬物の検出を試みた。

 千葉、兵庫の両県警は1日までに、販売元から同じ日に同じ工場で製造された冷凍ギョーザ商品の提供を受けた。すでにコープネットは独自に保存していた同一商品を調べたが、成分検出していないという。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0202/TKY200802010394.html